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ねむさん~撮影風景・・・その2「ドールをキレイに撮る!(カメラセッティング編)」 [ドール関連~企画・特集・雑記]

前回の「ドール撮影のための撮影環境編」は、主に撮影環境のセッティングや、
ライティングについて説明しました。

今回は「ドール撮影のためのカメラセッティング編」と題して、
カメラ側での設定や補正について、自分が注意している3つのポイントを、
記事にしてみたいと思います。

今回は、ちょっとテクニカルな内容になるかもしれませんが、興味のある方は
ぜひ、お付き合いくださいませ


①ピントと合わせは、意外にシビア!

どんな撮影でも、ピント合わせは重要ですが、最近は、カメラが自動でピントを
合わせてくれるので大丈夫!
と思いがちです。

確かに自分も、カメラのオートフォーカス機能を使ってピントを合わせていますが、
ドール、フィギュアのように、小さな被写体近距離撮影する場合は、ちょっとコツが必要です。

カメラ任せのピント合わせで良くあるのが、
前髪や洋服、背景にピントが合ってしまい、顔がピンぼけ・・・
というパターンです。

表現方法はさまざまなので、必ずしも顔にピントを合わせなければならない!
ということはありませんが、顔にピントを、特に目にピントを合わせるのが
一般的ですし、見栄えの良い写真ができます。

次の写真Aと、写真Bを比べてみて下さい。

 
↑ 写真A


 写真B

写真Aは、前髪はボケていますが、目と服にピントが合っています。
写真Bは、前髪にピントが合っており、目や服はボケています。

原寸大写真から縮小した関係で、大変わかりにくいと思います。(スミマセン

一見、前髪がくっきりしている写真Bの方が良さそうに見えます。

ですが、それは画像を縮小した関係で顔のボケ味が和らいだためで、
原寸大の画像で見ると、顔がピンボケしているのが、はっきり分かります。

ちょっと比較に使った写真が、微妙すぎたかもしれませんね。
このぐらいの差なら、個人のお好みで写真Bの方を採用しても良いかもしれません。

このように?カメラのオートフォーカスのままに撮影した場合、自分の意図しない部分に、
勝手にピントが合ってしまうことがあります。

特に、小さいものを近距離で撮影する場合、その傾向が強くなります。
また、ピントの正確さもシビアになって、ちょっとでもずれると、すぐにピンぼけ
になったりします。

こういった場合は、カメラのAFロックという機能を使います。

いったん、カメラの中央部分で、ドールの目・口などにピントを合わせて、
シャッターボタンを半押ししたまま、構図をかえてシャッターを切る、
という方法です。

この機能を使うと、意図したところにピントを合わせたまま、構図を変えられますが、
カメラを前後に動かしたり、ズームを変えたりすると、ピントが微妙にずれますので
注意が必要です。

コンパクトカメラでも大抵は備えており、説明書にも載っている機能なので、
思ったところにピントが合わない!と言う方は、お試しあれ・・・


② 暗い写真も露出補正でバッチリ!

露出補正とは、カメラが自動で判断した露出(AE)では、被写体が意図した明るさに
ならない場合に、その明るさを±の設定でを補うことですが・・・

難しいことは、置いといて写真で見てみましょう!


この写真が露出補正「0」の状態。
カメラ任せで撮影すると、こうなります。

このままでは、暗い感じがしますので、露出を+1/3ずつ上げてみると・・・

 
← 写真左  +1/3              +2/3  写真右 →

 
← 写真左  +1                 +1 1/3  写真右 →

どうですか?

補正なしでは暗かった写真が、補正+1ぐらいで、ちょうど良い明るさになりましたね!
また、+1 1/3では、明るすぎてしまいます。

逆に、補正なしでは明るすぎる場合は-方向に補正していくと、だんだん暗くなります。

この方法は、部屋の蛍光灯のみで撮影した時に、光量不足で写真が暗くなったりする
場合などにも応用できます。
ただ、露出を明るい方向(+)に補正していくと、当然ながらシャッタスピードが
遅くなりますので、三脚などを使ってブレないように撮影するのがポイントです。

コンパクトカメラでも、露出補正が出来る機種がありますので、撮った写真が暗い!
とお悩みの方は、試してみてはいかがでしょうか。


③ ホワイトバランスで、お気に入りの色調を探そう!

人間の目は太陽の光でも、電球の光でも、白いものは白として判断できますが、
デジカメではその判断が出来ないため、光源の違いで、被写体の白の色調が
異なるときがあります。

その白の基準を決めるのがホワイトバランス(以下、WB)ですが、
この機能も、大抵のカメラにはオートWB機能があり、自動で決定してくれます。

ですが、光源の種類(蛍光灯、電球など)によっては、撮影したドールの肌が白すぎたり、
逆に赤っぽくなったり、また、洋服の色が自然に写らないなど、思った発色にならない場合に、
設定を変えることで、写真の色合いを変えることが出来ます。

昼光色の蛍光灯を使って撮影したときの、WBの設定による色調の違いを比べたのが、
下の写真です。

 
← 写真左  電球モード              蛍光灯モード  写真右 →

 
← 写真左  オートWBモード           太陽光モード  写真右 →
 
 
← 写真左  曇りモード               日陰モード  写真右 →


色合いとしては、太陽光モードと、オートWBモードが、自然な感じに見えますね。
自分は、いつも太陽光モードを使っていますが・・・
何となく、オートWBモードの方がすっきりしていて良いかもしれませんね

逆に、電球モードでは、写真が真っ青です!
これは、電球の赤っぽい光の元で撮影した時に、自然な色合いになるような設定なので、
蛍光灯の元ではこんなになってしまいます。
電球を使って撮影したときに使うと、自然な発色になると思います。

また、同じWBモードでも、撮影する服の色が、赤いのか、青いのか、
という違いで、服の色合いが変わってきたりすることもありますし、
蛍光灯でも、昼白色昼光色白色電球色など、発色が違うものが、
さまざまありますので、コレが正しい!と言う設定がありません。

このように、被写体×光源の色×WBの設定で、さまざまな色調の違いが
表現できますので、撮影の際に色々と設定を変えてみて、一番お気に入りの
WBモードを見つけてはいかがでしょうか?



・・・と、ここまで、自分が撮影の際に気をつけているポイントを長々と書いてみましたが、
参考になりますでしょうか?

このほかにも、絞りで焦点深度を変化させるとか、カメラ位置とズームの関係とか、
なかなかに難しいテクニックもありますが、自分がこれをを記事にするには、まだまだ
未熟なので、3つばかりをご紹介しました。

今回は、今まで自分が撮影してきた中で、気が付いたり、発見したことを、
自分なりにまとめるつもりで、2回の特集記事にしてみました。

これからも撮影を続けていく中で、何かの発見があれば、その都度、
記事にしてみたいと思います


タグ:ねむさん
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コメント 9

結城忍

こんにちわ。

いや・・・細かくコメントはできませんが・・・とにかく凄いです。
なるほど、綺麗に写すためにはこれだけの努力が必要なのですね。
私も最近息子さんなどを写真で取る機会が多いのでちょっと興味があります。

と・・・やはりいい写真を撮るにはいいカメラが必要でしょうか?
あんまり良いカメラは持ってないんですよね・・・私・・・OTZ
by 結城忍 (2005-10-24 15:28) 

らいむ

長々とわかりにくい記事を読んで頂いて、ありがとうございます。
別に努力ってほどでもなく、色々と設定を変えて撮影してみた結果、この方法が良さそう・・・みたいな感じですね~

>やはりいい写真を撮るにはいいカメラが必要でしょうか?
必ずしも、そうではない!
愛だ!良い写真を撮るには、愛があればよいのだ~

と言いたいのですが・・・(笑
やっぱり撮影する腕が同じなら、良いカメラの方が良く撮れますね~
自分も、デジカメ一眼に変えたときは、カメラを変えただけでここまで違うのか~!と驚きました。
まぁ、以前のデジカメが結構古かったのもあるのですが・・・

今のカメラでも、上手く撮るポイントが隠れているかもしれませんので、説明書をもう一度見てみたり、良く本屋にある「デジカメ写真入門」みたいなのを読んでみるのも、イイかもしれませんよ!
by らいむ (2005-10-24 21:05) 

おーしゃん

ウチとまったく同じところに気をつけられていました。
まぁ、ウチの場合そんなに拘っていないのでピンボケ写真や、ピントのずれた写真が多いですけども。(苦笑)
ちなみに、ウチが一番気をつけているのは「明るさ」で、露出補正とWB(ホワイトベースではない)を念入りにチェックしてから撮影しています。
by おーしゃん (2005-10-24 23:13) 

hoso

こんばんわ、前回に引き続き今回も参考になりました。
ねむさんをモデルにしているためか非常に解りやすいです(笑)
私が使ってるのはコンパクトデジカメですが、これからはマニュアルモードで撮影してみようかと考えてます。
絞りを幾ら上げればいいかとかは慣れるしかなさそうですね。
ISO感度とかも変えられてますか?
by hoso (2005-10-24 23:25) 

らいむ

柾木神威さん、こんばんわ!

>ウチとまったく同じところに気をつけられていました。
おぉ!柾木さんも、なかなかのこだわり派でいらっしゃる。
やっぱり、フィギュアを撮影される方は、それなりに研究してますね~

>ウチが一番気をつけているのは「明るさ」
同感です!
自分は、オートブラケット機能を使って、露出を変えた写真を3枚一気に撮って、その中の良いものを選ぶようにしています。
顔のアップとか、引いて全身を写すとかの違いでも、露出が細かく変わったりしますので・・・
by らいむ (2005-10-24 23:53) 

らいむ

hosoさん、こんばんわ!
今回も、ご覧頂きありがとうございます。

>マニュアルモードで撮影
お勧めとしては、絞り優先モードでの撮影ですね。
絞り値は、解放から1~2段くらい絞ったほうが、画像がくっきり出るみたいです。

>ISO感度とかも変えられてますか?
ISO感度は、一番低い「ISO100」モードを使っています。
感度が低くなると、露出が長くなるためシャッタースピードが遅くなりますが、三脚を使っていれば問題ないです。
手持ちの場合は、逆に感度を上げれば良いかと・・・

でも、感度を上げる過ぎると、写真にノイズが多く入るようになりますので注意です。
カメラの機種によってかなり差はありますが、コンパクトデジカメだとISO400~800以上になると目立つようになります。
原寸大画像で確認すると、良くわかりますよ!
by らいむ (2005-10-25 00:03) 

CherryBlossom

撮影は相変わらずヘタクソな鈴姫です(汗
どうにも蛍光灯だけで撮ってしまうクセがあるので使ってないデスクトップライト(クランプ式)を出してきました
今度カメラも色々と弄ってやってみます
あ、巫女服の型紙を作り始めたので来月中には出来上がると思います。出来たらブログに出してみますね
今日はペチコート作ってましたが、ウチのコが着てる服は全て自作ですよ
私自身がコスプレイヤーなので裁縫は得意です
安上がりで見た目は充分ってのがモットーなので裏側見たら笑っちゃう作りですけどね(苦笑
by CherryBlossom (2005-10-25 00:32) 

らいむ

鈴姫さん、こんばんわ!

>デスクトップライト(クランプ式)を出してきました
部屋の蛍光灯だけだと、目元が暗くなりがちなので、ドールよりちょっと高い位置でライティングすると良いと思いますよ!
クランプ式は、ライティング位置を自由に変えられるので、良い選択だと思います。

>ウチのコが着てる服は全て自作ですよ
お~!それは良いですね~
自分で服も作れたら、あんな服とか、こんなコスとか・・・うふふふふ
考えただけでも、楽しそうです。
でも、技もないし、時間もないし・・・たぶん老後を迎えるまで無理っぽい(笑

>裏側見たら笑っちゃう作りですけどね(苦笑
確かに自作モノでも、裏地とかバッチリ作り込んであって、「出来てるよ~コレ!」とか思う作品もありますね。
でも、自分で楽しむなら、それで充分だと思いますよ。
ドール用だから、見た目だけで充分!
動いたり、汗かいたりしないし。(や・・・あったら怖
by らいむ (2005-10-25 22:02) 

らいむ

みぞうさん、はじめまして!
みぞうさんのブログ、拝見しました。
そちらにもドルフィーの娘さん、いらっしゃるんですね~

あと、Niceありがとうございます。
少しでも、撮影の参考になればうれしいです!
by らいむ (2005-11-23 22:24) 

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